開発の根底にあるのは、決してあきらめない“ド根性” 

2019.3.29

営業開発部 部長 青山 敏朗

時代のニーズを的確に捉え、トップシェアを獲得

業界シェアNO.1を誇り、今や信和の代名詞ともいえる「シンワキャッチャー」が誕生したのは、およそ30年前。当時は、日本の建設現場において古くから使われてきた丸太足場や、単管足場、枠組み足場が多く使われていました。そんな中、安全でスピーディに組めるくさび型足場が注目されるようになったのは、住宅需要の拡大が背景にあります。シンワキャッチャーは、市場のニーズをいち早く汲み取り、作業現場での使いやすさを追求した製品です。最大の特徴は、くさびの形状。くさびの幅や角度にこだわることで、高所でのゆれの少なさや、高い緊結力を実現しています。支柱にはポケットがついており、そこにくさびを上からハンマーで差し込む構造なので、施工の早さと安全面において優位性を有しています。

 

 

 

開発においては、「安全」にまさる優先順位なし

シンワキャッチャーは、柱や支柱、ジャッキなど基本ベースは開発当初からほとんど変わっていません。安全に対する基準や要望が高まる中で、部材の強度を上げるなど改良を重ねてきました。ただし、強度を上げるには鉄を厚くすればいいという単純なものではありません。
自動車でいえば、衝突の際にボディが衝撃を吸収して人を守るという発想が必要となるのと同じですね。さらに、一部の部材の強度だけを上げても衝撃が他の部材にいってしまいますから、全体で吸収するような構造が必要です。要は「うまくこわす」ということが大切なので、実際に足場を組んでの試験も繰り返し行っています。丸太足場から今の足場に進化を遂げる中で、常に求められてきたのは「安全」であること。「製品・サービスを通じて大切な『命』を守る」という信和の理念のもと、開発においては安全をなによりも優先しています。

 

 

 

 

諦めない精神が培ってきた、信和の開発力

高い安全性を確保しながら、お客様のご要望にお応えするため、限られた条件の中で細かい設計開発も行っています。実は、シンワキャッチャーとしてカタログに掲載されているのはレギュラー品のみで、掲載されていないもののほうが多いですね。お客様からは「信和さんなら何とかしてくれると思って…」と相談をいただくこともしばしばです。決められた範囲で要求を満たしていくことは、自由にできない分難しいところも多く、試作検証を50回以上繰り返したこともあります。たとえ何度失敗しても、成功するまで挑み続けるのが、私たちのポリシー。この「あきらめない気持ち」は、営業開発部はもちろん、信和のすべての社員が持っているはずです。関連部材をあわせると1,000以上という圧倒的な製品数が物語っているように、お客様の多様なご要望にお応えする中で培ってきた開発力こそが信和の強み。そのノウハウを活かし、お客様が抱える課題の解決に結びつくような提案を充実させていくことが我々の役割だと思っています。高い施工性、強度など、キャッチャー製品の汎用性は非常に高い。すでに足場以外の用途にも使われていますが、物流や農業をはじめさまざまな分野への応用の可能性も探っていきたいと考えています。

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